2021年6月16日にリニューアルオープンした「浦野醤油醸造元」。
以前直販所として利用していた場所が、とってもおしゃれな空間に大変身しています。
記事の前半では、リニューアル後の店舗の様子や新メニューについて
記事の後半では、築150年の老舗味噌醤油屋が改装に至った経緯や今後の思いなどをインタビューしてきました。
それではどうぞご覧ください。
浦野醤油醸造元 リニューアル後の外観・内観
リニューアル後の外観
2021年6月、国の有形文化財に指定された蔵の雰囲気になじむ店舗が完成。
伝統を生かしながらのリニューアルオープンです。
さっそく中に入ってみましょう!
リニューアル後の内観
店舗に入って左側には、浦野醤油醸造元にある昔ながらの醤油や加工商品などが並びます。
商品がより見やすく、また選びやすくなった印象です。
(オープン前の取材だったので、値札張りはこれからとのこと)
正面には塩麹作りの体験ブースや、生甘酒スムージー・味噌玉みそ汁を飲めるカウンターもあります。
予約なしで、塩麹作りの体験が行えます。
今後は味噌作り体験(要予約)も行って行く予定。
入口のすぐ右側は、委託販売ブース。
・豊前市の「よかろう」のかしわ飯の素
・豊前市の「ワカヤマ」のいちじく美人・レモン美人
・苅田町の「トリオレ」のジンジャーシロップ
・うきは市の作家さんのアクセサリー
と、どれも若女将のセレクト品が置いてあります。
新店舗での新メニュー
リニューアルに合わせて、新メニューが2種類登場します。
一つは「生甘酒スムージー」
もう一つは「味噌玉みそ汁」です。
下の項目で詳しく説明します!
① “生”甘酒スムージー
1つ目が、生甘酒スムージー
「浦野醤油醸造元」といえば、昨今「にじいろ甘酒」が有名なお店。
きょんぴーはこの日取材するまで、お店のinstagramで最近投稿されている「生甘酒スムージー」もこのにじいろ甘酒を使用して作られているのだと思っていました。
ところが、まったく別物なんです。
メニュー名に「生」と書いているように、非加熱の甘酒を使用した「生」の甘酒なんです。
にじいろ甘酒は販売するにあたり、どうしても火入れをしないといけないのですが、新店舗で飲める生甘酒スムージーは火入れなし。
スムージー専用に仕込んだ甘酒を使っているんです。
つまり、できたての麹を使った甘酒なので酵素が生きており、より整腸に良いと言います。
「生甘酒スムージー」の味は5種類
・あまおう苺
・ブルーベリー
・バナナ
・抹茶
・生甘酒ミルク
※スムージーは牛乳を使用していますが、豆乳への変更も可能です。
ブルーベリーやあまおう、抹茶、バナナには砂糖や添加物を加えることもなく、素材そのままをペーストにしているので、身体にも優しいのです。
生甘酒ミルク…300円
そのほか…400円(オープン記念で、あまおう苺のみ6月末まで200円!)
きょんぴーが一足先に試飲したのですが、ものすっごく濃厚です。
真ん中の抹茶スムージーのみ混ぜましたが、ブルーベリーとあまおう苺はまだ混ぜる前の状態です。
<きょんぴーおすすめの飲み方>
混ぜる前に一度、底にある生甘酒だけを飲んでみてください。
この生甘酒を堪能してから、ブルーベリーなどをストローで混ぜて飲むのがおすすめです。
一杯で二度美味しい飲み方の紹介でした!
② お手軽、味噌玉みそ汁
2つ目の新メニューが、味噌玉みそ汁
浦野醤油醸造元の「麹の力みそ」をベースに作られた味噌玉。
見た目もかわいい味噌玉が並んでいます。
左から、
・ナッツとおくら
・キャベツと揚げ玉
・青さと小エビ
・梅とろろ
・あられまぶし
・ごまたっぷり
メニューは時期によって変わるかもしれませんが、通常この中から4種類ほど並ぶそうです。
カウンターの右側にお湯セットがあるので、会計後セルフで味噌汁が作れます。
店員さんに購入するものを伝え、紙コップに入れてもらいます。
お湯量のメモリが出るので、「160」になるまでお湯を注ぎます。
すぐにまぜて、1〜2分ほどおきます。
このちょっとした時間を待つことで、出汁が出てさらにおいしくなるといいます。
味噌玉みそ汁…1玉 200円
「お買い物ついでにお味噌汁を飲んで、ほっと一息ついてもらえる時間になるといいなと思っているんです。また、うちの味噌の味が気になっている方に、『麹の力みそ』の味を知ってもらうこともできますので!」と若女将。
味噌玉の種類も豊富なので、次に来る楽しみも生まれますね!
ここからは、伝統を守りながら新しいことに常にチャレンジをしている若女将の浦野敦子さんに、リニューアルオープンをするに至った経緯や今後の思いなどを伺いました!
リニューアルオープンへの思いをインタビューしました
改装に至る経緯とは
改装前はお客様の応対所として、蔵にある製造所の隣を直販スペースとしていたこちらの場所。
扉がないので夏は暑く冬は寒く、ギフトを求めに来られたお客さまには包装し終わるまで車の中で待機してもらうこともあったといいます。
遠方から来られるお客さまに対して、何もおもてなしができない&不便をかけていることにジレンマを感じていたという敦子さん。
2〜3年前から改装できたらという思いが湧き上がり、「改装するならまず扉をつけたい!」と家族で話していたそうです。
また、味噌作りや塩麹作りの体験教室も今までは公民館や知人宅を使用していたので、この蔵で体験教室を行いたいという思いも強くありました。
そして、昨年の春に突如として降りかかってきたコロナ禍。
コロナ禍をきっかけに「店舗を地元の人たちの寄り合い場所にできたら」と敦子さんは考えるようになりました。
そこで昨年秋に新店舗案を実行にうつすことに決め、「味をみてもらえる」「体験できる」「人が集まれる場所」の3本柱をもとに改装案を出し合い、約2ヶ月の工期を経て新店舗が完成しました。
今後の店舗のあり方について
今後の展望について伺うと
「地域活性化、と言ったら大袈裟かもしれないのですが、豊前市の名所を一つでも多く増やしたいというのが私の思いです」と語る敦子さん。
同じ豊前市にある漁協直営の漁師食堂「うみてらす豊前」には連日多くのお客さんが来てにぎわっています。
福岡や北九州など遠方からのお客さんも多いといいます。
「遠いところから豊前市まで来てくれているのだから、もっと豊前市を堪能してもらいたい。大きなイスを目当てに来られる観光客も増えていて、その流れで1軒でも多く豊前市のお店を回ってもらえればと思っています」
また、「後々には、子どもの行き場所にもしたい」と話す敦子さん。
「昔の駄菓子屋のように、子どもが学校の帰りにふらっと寄ることのできる場所になりたいんです。地元の人の馴染みのある場にしたいので、この新店舗がわいわいにぎわえる場所になるように頑張っていきたいです!」と今後の意気込みを語ってくれました。
確かに、最近では子どもがふらっと寄れる“おばちゃんのお店”がなくなったなと感じます。
子どもも親も安心して寄れる場所ができると、子どもにとってもほっとできる息抜きの場になるのではないでしょうか。
さて、ここからは昔ながらの味噌醤油屋のおすすめ品を聞いてみます!
昔ながらの浦野醤油醸造元のおすすめ品
新メニューも気になるところですが、やはり味噌醤油屋さんのおすすめ品を聞いてみたい!ということで、昔ながらの商品の中からおすすめ品をたずねました。
「おすすめはたくさんありますが、しいて言うならばこちらの商品でしょうか」と敦子さんが紹介してくれたのが、
・めんつゆ
・麹の力みそ
の2品。
それぞれこだわりの製法で作られています。
めんつゆ
こちらの商品、知る人ぞ知る名品で、一度買うとリピーターになる方続出という「めんつゆ」です。
製法としては、かえし(醤油とみりんと砂糖を混ぜて温めた調味料)を作ってねかせ、うるめ節とさば節と昆布で取った白だしで割っています。
この製法は蕎麦屋さんで作られているつゆの製法。
だから、味が濃厚で蕎麦やソーメンによく合うんです。
この夏に1本、おすすめの「めんつゆ」です。
めんつゆ…500ml 470円、1L 810円
麹の力みそ
こちらの味噌もやっぱり製法にこだわりありな味噌。
一般的に売られている市販の味噌は、大豆と麹の割合が1:1なことが多いのですが、「麹の力みそ」は麹の割合が3倍も多いと言います。
麹の量が多いとうまみや甘みがよく出て、味噌を使う時には麹の香りがふわっと立ちます。
「麹の力みそ」には「合わせ」と「米」の2種類あります。
「合わせ」は米と麦を合わせたもの。
「米」は「合わせ」よりさらに甘く仕上がっています。
どちらもふんだんに麹が使われています。
「大豆を多くした方が生産量は上がるしコストは下がります。
だけど、長年ファンでいて下さるなじみのお客さんたちがたくさんいらっしゃるので、麹が香るこの麹たっぷり配合で作り続けています!」と敦子さん。
浦野醤油醸造元の味噌の味は、甘口でまろやか、そして塩分控えめ。
無添加で身体に優しい味噌作りをおこなっています。
麹の力みそ…450g 360円、850g 620円
新メニューにある「味噌玉みそ汁」はこの「麹の力みそ」を使用しているので、気になる方は味噌玉みそ汁を飲んで「麹の力みそ」を味わってください(^^)
リニューアルオープンまであと2日!
これからの展開も楽しみな浦野醤油醸造元、ぜひ足を運んでみてくださいね。
「浦野醤油醸造元」概要
店名 | 浦野醤油醸造元 |
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ジャンル | 味噌・醤油屋 |
住所 | 〒828-0021 福岡県豊前市八屋1341-1 |
駐車場 | 4台分(臨時駐車場として、賢明寺参拝者用駐車場を使用可) |
営業時間 | OPEN 10:00 CLOSE 17:30 |
定休日 | 日曜・祝日 |
問い合わせ先 | 0979-83-2326 |
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