※和菓子のイメージ画像和菓子は好きですか? お饅頭や羊羹などの甘いものから、おかきやお煎餅など塩気のあるものまで、さまざまな味で生活に楽しみを与えてくれる和菓子。そんな馴染みのある和菓子ですが、和菓子作りの道具は滅多に見ることがありません。
行橋市歴史資料館では、普段なかなか見る機会がない和菓子作りの道具が7月25日まで展示されていると聞き、取材に行ってきました!
昔から和菓子職人が使っていた道具を展示
行橋市の歴史資料館で、昔から和菓子作りに使われてきた道具が展示されています。これらの道具は、新田原駅前(行橋市)で和・洋菓子店「竹寿庵」(ちくじゅあん)を約40年間営んだ茂野征二さんが、市に寄贈したものです。茂野さんが人から譲り受けるなどして、コツコツと集めた道具はおよそ130点にもなり、その中の一部が今回の企画展で公開されています。
細工ベラ:竹製のヘラで、練り切りの成形などに使われます。機械化が進んだ現代、効率的に大量生産できるお菓子と違い、一つ一つ手間と時間をかけて作られる和菓子の道具は、シンプルな細工ベラもあれば、とても細かな細工が施された菓子木型もあります。
刷りこみ紙型:和菓子に模様をつけるのに使われます。道具はさまざまなところから茂野さんの元にご縁があってやってきたものばかり。中には年代を感じる道具もありました。年季の入った道具を見ていると、職人技で美しい和菓子を作っている姿を想像せずにはいられませんでした。
鋳物製の焼印、焼きごてとも呼ばれます。火で熱した焼印を、どら焼きやお饅頭の表面に押印します。行橋市歴史資料館の企画展詳細
和菓子職人が使っていた道具を展示している今回の企画展の詳細は以下の通りです。
令和4年度行橋市歴史資料館企画展 「和菓子の作り方ー昔ながらの技と味ー」
| 会場 | 行橋市歴史資料館(コスメイト行橋2階) |
|---|---|
| 期間 | 2022年6月4日(土)〜7月25日(月) |
| 開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:45まで) |
| 休館日 | 毎週火曜日 |
| 観覧料 | 無料 |
| 駐車場 | あり |
| 電話番号 | 0930-25-3133 |
| 住所 | 福岡県行橋市中央1丁目9−3 2F |
和菓子いろいろ
落雁(らくがん):米や豆、蕎麦などから作った澱粉質の粉に、水飴や砂糖を混ぜて色をつけた後、型に押して固めて乾燥させた干菓子です。※和菓子のイメージ画像若い世代の人の中には、和菓子をあまり食べない人がいるかもしれません。昔に比べると、あんこを食べる子どもが少ないとも聞きます。
大きな釜を使って、人の手で小豆を茹でるのは重労働だったでしょう。※和菓子作りのイメージ画像和菓子の中でも次の写真のような鮮やかなお菓子を見ると、嬉しくなってしまいます。先に紹介した竹製のヘラで形作るなんて、まさに職人芸。
練り切り:練り切りあんと呼ばれる、白あんに砂糖、山の芋などのつなぎの食材を加えたものにさまざまな色をつけて繊細な細工をほどこした生菓子です。※和菓子のイメージ画像季節ごとにいろんな和菓子がありますが、夏はやっぱり見た目に涼しげなコレ。驚くような美しい水羊羹も時々目にします。
見た目に涼しげな水羊羹。中には夏の風物詩ともいえる金魚がいて、とてもかわいいです。※和菓子のイメージ画像和菓子道具の企画展、空想や思い出に浸れるかも
米が原料のお煎餅。焼き目が美味しそう!※和菓子のイメージ画像行橋市歴史資料館の企画展では、静かな環境でゆっくりじっくり見て回ることができました。使い込まれた道具を見て、当時の和菓子職人さんがどんな思いでどんなふうに和菓子を作っていたのか想像しました。昔の和菓子作りは今のように機械化されていないので、力のいる作業から手先を繊細に動かして和菓子の形を作るまで、全てが手作業。少しの間でしたが空想にふける時間を過ごし、その後は和菓子を見るたびに思い出しています。
江戸時代に行事村(現在の行橋市行事)にあった商家「飴屋」の紹介もされていました。江戸時代中期に飴の製造・販売で創業し、小倉藩を代表する豪商にまで成長したそうです。行事の飴屋については、行橋市のホームページをご覧ください。
旧飴屋門(きゅう あめや もん) | 行橋市ホームページ(外部リンク)




