暮らし

上城井小学校のキクイモプロジェクトとは?

今年の5月ごろ、上城井(かみきい)小学校からメールをいただきました。子どもたちが取り組んでいる「キクイモプロジェクト」があって、情報発信の部分で協力をお願いできないかという内容でした。1年がかりのプロジェクトなので、これから少しずつ上城井小学校の子どもたちの取り組みを紹介し、おいしくて体にもよく、食材としても使いやすいキクイモの情報もお届けしたいと思います。

キクイモって何?

キクイモ

京築地区にお住まいの皆さま、キクイモ(菊芋)はご存知ですか?

キクイモはキク科ヒマワリ属の多年草。花はひまわりのような黄色ですが、小ぶりの美しい花を咲かせます。ひまわりのように大きく育ち、土に埋まっている塊茎(かいけい)という部分、つまりじゃがいもと同じ茎の一部を食します。形はしょうがに似ています。(上の写真がキクイモ)

旬の11月になると直売所に並び始めるので、探してみてください。生でも焼いても煮ても炊いても食べられる便利な食材です。その上イヌリンがとっても豊富に含まれていて、ヘルシーなんですよ。

上城井小学校5、6年生の取り組み

ウェルカムボード

上城井小学校は全校生徒が16人、2つの学年を同一学級にする「複式学級」で授業が行われています。5、6年生担任の先生とメールで何度かやり取りをした後、打ち合わせのため、5月30日に学校を訪問しました。

5、6年生のキクイモプロジェクト

午前中は担任の先生からキクイモプロジェクトの概要をお聞きし、私たち京築ママライターへのご依頼内容を伺いました。
「キクイモを有名にしたい!」という思いで、5、6年生はまず築上町の小学生(474人中348人)を対象にしたアンケート調査を行いました。

    その結果

  • キクイモを知っている人 およそ8割
  • 知っている人の中で、キクイモを食べたことがある人 およそ8割
  • 食べた人の中で、キクイモの良さを知っている人 およそ3割

実は町内の給食でキクイモのメニューが出されているそうなので、本来はほぼ全員が食べたことがあるという回答を得られたはずです。しかしキクイモを食べたことがある人が約8割という結果から、知らずに食べている人もいるということがわかります。
また、キクイモを知っている人は8割もいるのに、キクイモのよさを知っている人は約3割しかいません。

そこで5、6年生は今年度の活動の最後に、再度町内の同じ学年にアンケートを実施してキクイモのよさを知っているという回答を50%以上得ることを目標に設定しました。
とてもしっかりと計画を立てていて、本気度が伝わってきます。

この日の給食はキクイモメニュー

ちょうどお昼に打ち合わせが終わったので5、6年生の教室にも行って、ご挨拶して一緒に給食を食べました。

給食

偶然にも、お味噌汁の具にキクイモが使われていました。お味噌汁の中に入ったキクイモはホクホクで美味しかったです。上城井小学校は給食センターで作られるのではなく、小学校内の給食室で作られる「自校調理方式」。

5、6年生の学級は5年生3人、6年生1人の合計4人です。本番の7月に4人の子ども達の授業にお邪魔して、情報発信に関するお話をします。

校庭のキクイモ畑を見学

キクイモ畑まだ小さいキクイモの苗

帰る前に先生に案内されて、子どもたちが作った校庭のキクイモ畑を見せていただきました。ちょうど種イモを植える時期でもあり、小さな苗が畝にちょんちょんと植っているのがわかりました。

上城井小学校は自然に囲まれている地域のため、早朝は校庭に鹿が入ってくるそうです。鹿は子どもたちが植えたキクイモの苗を食べてしまうので、柵で畑を守っています。

鹿対策の柵鹿からキクイモの苗を守る柵

プランターに植えられたキクイモは3、4年生がある実験をしているのだそうです。

プランター3、4年生のキクイモ実験用プランター

私たちがゲストティーチャーとして7月に再度学校を訪れるときに、その内容がわかるのでしょうか?楽しみです。

キクイモ畑・番外編

種イモの苗植え付け上城井小学校の子どもたちと地元の保育園児が、一緒に行う種イモの苗植え付け

校内だけではなく、学校の周囲の畑も借りてキクイモ栽培をしているそうです。たまたま知人宅のお庭の一角を、キクイモ畑に開放してると聞いたので、早速種イモ植え作業中の写真を送ってもらいました。

ちょっと先取りしてしまいますが、7月に知人宅を訪れたときには5月の植えたばかりのキクイモが、こんなに大きくなっていました!畑を作るときに肥料を入れますが、その後は収穫まで肥料を追加することはなく、文字通り「ほったからし」で育つのだそうです。すごいですね!

順調に育つキクイモこんもりと緑が茂っているのがキクイモです!

ゲストティーチャーとして小学校に伺ったのが7月6日、その後は夏休みに入り、秋からまた本格的に活動を再開するそうです。秋になると収穫の季節になり、子どもたち自ら畑でキクイモを収穫し、水で洗い、選別したり悪い箇所を切り落としたりする作業、さらには袋詰めをして、直売所に持っていくところまでするそうです。

去年は販売も行ったとのこと。素晴らしい活動、学習だと思います。京築ママライターはこれからもキクイモプロジェクトを応援します。

今回は第1弾として、キクイモとは何か、キクイモプロジェクトの概要を紹介しました。

次はゲストティーチャーとして上城井小学校へ行った時のことを報告します。

ABOUT ME
あゆみ
美容&医療ライター、美容・医療分野記事広告類の法令チェック・リライト、記事の編集・校正・校閲、薬事コンサルティング、西日本新聞社発行の地域情報紙「ファンファン北九州」ライター。過去に臨床検査技師から研究開発職にキャリアチェンジし、化粧品開発者として10年勤務後、大学で法学を学ぶ。 学生時代は英語オンチ、今は洋書オタク。趣味が高じて『ピーターラビットで学ぶ!英語イメージ楽読術』(主婦の友社 2014年)を商業出版。尼崎市出身、行橋市在住。「英語絵本の会」代表。