![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/カブトムシ取材-26-1024x681.jpg)
子どもが生まれてカブトムシを初めて飼う!というママさんも多いのではないでしょうか?
カブトムシは初めて飼う方にも飼いやすいと言われていますが、初めてだと何が必要で、どうしたらいいのかわからないですよね。
というわけで、きょんぴー家の近くにカブトムシの飼育の達人がいらっしゃるので
今回、上手なカブトムシの飼い方を教えてもらうことにしました。
教えてくださったのは豊前市在住の笈木宏さん。
自身が子どもの頃にもカブトムシを飼い、大人になってからはお子さんと一緒に約14年ほどカブトムシを育てています。
今では毎年、約60匹ほどの幼虫を育て、育った成虫を近くの保育園に寄付したり、山に返したりと、かなりのカブトムシ飼育の達人です。
今回、カブトムシの住まいの作り方・ゼリーのあげかた・飼育する際の注意点など、詳しく聞いてきましたので、カブトムシの飼い方を知りたい方は参考にされてくださいね。
まずは、カブトムシを飼育するときに必要な物から
・飼育ケース
・昆虫ゼリー&ゼリー置き場
・マット(土)
・上り棒
・小枝
・霧吹き
があればカブトムシにとって住みやすい環境作りができるとのこと。
では、飼育ケースの大きさから見てみましょう。
飼育ケースの大きさは?
成虫の飼育ケースの大きさの目安
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/ゼリー替え-2-1024x683.jpg)
左:幅42cm×奥行き25cm×高さ28cm(ナフコ)
真ん中:幅30cm×奥行き20cm×高さ20cm(ダイソー)
右:幅22cm×奥行き15cm×高さ15cm(ナフコ)
我が家にある飼育ケースです。
※()内は購入した店の名前です。
現在、左のケースには、カブトムシのオスが2匹、メスが2匹の合計4匹
真ん中のケースには、クワガタオス1匹、メス2匹の合計3匹
右のケースには、カブトムシのオスが1匹、メスが1匹の合計3匹がいます。
小さな飼育ケース(我が家でいえば一番右側のケース)に多くのオスを入れてしまうと、
オス同士がケンカをし、ストレスで死期を早めてしまうとのこと。
メスが多い分にはそこまでケンカは起こらないようです。
なので、ケースの大きさに合った匹数を入れて飼育してください。
成虫の飼育ケースの中には何が必要?
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/我が家の虫かご-5-1024x683.jpg)
・マット(土)
・昆虫ゼリー置き場
・上り木
・転倒したときに起き上がれる用の小枝
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/j0723-19-1024x683.jpg)
クワガタは上の物+枯葉や朽ち木(くぬぎの木を水に1〜2日浸していた物)があるとさらにいいです。
土の入れかた
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/カブトムシ取材-11-1024x681.jpg)
マット(土)はカブトムシ用のマットを使いましょう。
成虫用・幼虫用とあるので、
成虫のみを飼育する場合は成虫用でもOK
成虫→産卵→幼虫→蛹室→成虫と全過程を飼育し続ける場合は、幼虫飼育にも使える土を買いましょう。
まずは下2cmほどに土を入れ、土を押して固めます。
その上にさらに土を入れるのですが、この時に大事なのが土の湿り気。
手で握った時に軽く塊ができるくらいの固さがgood。
土の量は底から約10cmほどを目安に入れます。
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/ゼリー替え-21-1024x683.jpg)
カブトムシやクワガタは乾燥を嫌うので、
1日1回は霧吹きでシュッシュと水をかけてあげましょう。
上り棒や小枝、ゼリー置き場にも水をかけます。
乾燥した木だと、カブトムシの足がもげちゃうことがあるので気を付けてあげましょう。
クワガタは枯葉を土の上に置いてあげると喜びます。
昆虫ゼリーのあげかた
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/カブトムシ取材-2-1024x768.jpg)
カブトムシゼリーをあげるとき、
上のふたを全部外すのではなく、
カッターで切り込みを入れるのがいいと言います。
その理由は
1. ゼリーがまき散りにくく、マットが汚れにくい。
2. コバエやゴキブリが来にくい
3. オスが一気に食べてしまわないので、メスの分も残る
ということ。
そして、オスだけの場合とオスメス両方いる場合の切り込みの入れかた、
クワガタにあげるときの切り込みの入れかたも違うので以下を参考にされてください。
カブトムシ編
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/j0723-4-1024x683.jpg)
左の縦長ゼリーは、カブトムシのメスが最後まで食べることのできる形。
右の平らなゼリーは、カブトムシのオスやクワガタが食べやすい形。
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/b0723-4-1024x683.jpg)
カブトムシのオスはツノが大きいため、
ゼリーの上の方しか食べられないとのこと。
そのため、虫かごにオスしかいない場合は縦に切り込みをいれるだけで大丈夫。
オスとメスの両方がいる場合は、上のイラストのようにT字に切り込みをいれることで、
オスが縦の切り込みからゼリーを食べた後、
メスがT字の部分に潜り込むようにしてゼリーを食べます。
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/c0722-8-1024x681.jpg)
カブトムシを観察していると、
メスはゼリーの中に潜るようにして食べている姿をよく見かけます。
メスはツノがないので奥の方まで食べることができます。
カブトムシ社会はオス優先なので、
ゼリーを全開にしてしまうとオスが全部食べてしまうことがあります。
そうなると、メスは餌がなくておなかが空いてしまいます。
切り込みを入れて一気に食べないようにすると、メスの分も残りますし、
オスが満足した後、メスが最後まできれいに食べてくれるのです。
クワガタ編
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/b0723-17-1024x681.jpg)
クワガタは2本ツノがあるので、ゼリーを食べにくいです。
なので、平らなゼリーに十字の切り込みをあげて、葉っぱの下に隠すように置きましょう。
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/j0723-8-1024x683.jpg)
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/ゼリー替え-9-1024x683.jpg)
カブトムシの幼虫の育てかた
幼虫を育てるのに必要なもの
・飼育ケース(幼虫専用のもの)
・幼虫用のマット
・霧吹き
カブトムシの産卵時
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/c0722-12-1024x681.jpg)
オスとメスを一緒に飼育していると、卵が生まれることがあります。
時期としては8月〜9月頃。
一度に20個くらい産むそうです。
大きな飼育ケースで買っている場合はあまり気にしなくてもいいのですが、
小さいケースで買っている場合は、卵を別の飼育ケースにうつすことをおすすめします。
なぜかというと、成虫が土に潜る際に卵を傷つけてしまうことがあるからだそうです。
卵は飼育ケースの下の角の方に産んでいることが多いので、卵を見つけたら卵がある付近の土ごと移動しましょう。
卵は初めは写真のように白い色をしてますが、数日経つと黄色くなります。
卵が孵化するまでは約2週間ほどなので、
そのまま育てるならば卵を見つけた時点で幼虫を飼育する準備をしておきましょう。
カブトムシは卵から孵化した後、5月頃までは幼虫、6月頃からさなぎになり、成虫となっていきます。
カブトムシの幼虫の飼い方
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/c0722-10-1024x681.jpg)
初めてカブトムシの幼虫を育てる場合には、成虫とは別の飼育ケースを用意するといいでしょう。
幼虫を育てるのに大切なのは、マット(土)。
幼虫はマットを食べて成長するので、幼虫用のマットを購入しましょう。
飼育ケースにマットをたっぷり入れてあげます。
マットが乾燥していると幼虫は死んでしまいますので、霧吹きで湿気を入れてあげましょう。(1日1回程度)
幼虫はマットをたくさん食べるので、マットが少なくなったら上から足してあげましょう。
「たくさん孵化して全部を育てられない場合は、育てられる数だけ飼育ケースに置いておき、残りは山へ返すといいよ!」と笈木さん。
マットの替え時は、マットの表面にフンがたくさん見えてきたとき
フンとは言え、元々木であった土を食べ、そのまま出しているので臭くありません。
笈木さんは、幼虫のフンを畑の肥やしにしていると言います。
きょんぴーもフンの臭いを嗅いでみましたが、全然臭くありませんでした!
土と思えば全然汚くなく、手で触れるもんなんだなぁとびっくり。
「おおよそ、冬と春の2回ほど変えれば大丈夫じゃないかな?」と笈木さん。
さなぎになる蛹室ができる6月頃はもう飼育ケースは触ってはダメです。
できれば、マットの交換は4月までに済ましておきましょう。
クワガタの産卵
クワガタはクヌギやコナラの朽ち木の中に卵を産みます。
ですので、カブトムシと同じ飼育環境ではだめです。
飼育ケースの底の方の土を固めにして入れ、産卵木(朽ち木)を置き、さらに上から土をかぶせます。
(産卵木の3/4くらいが埋まるくらい)
飼育する場所
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/c0722-21-1024x681.jpg)
カブトムシやクワガタはできれば外で飼うことをすすめます。
・夜おしっこをたくさんするので部屋がくさくなる
・コバエがきやすい
・夜行性なので夜ブンブン飛び回りうるさい
以上の点からから、外で飼うのがいいそうです。
室内だとせめてベランダとか玄関先がいいかなと思います。
カブトムシ・クワガタ飼育でのコツ
温度・湿度
・暑さ
カブトムシやクワガタは暑さに弱いので、夏の直射日光が当たらない日陰場所で飼育しましょう。
・寒さ
寒さにも弱いので、外で幼虫を育てる時には、飼育ケースを新聞紙で覆い、その上からプチプチの梱包を巻き、さらに大きめのビニール袋で囲うといいそうです。
クワガタは飼育ケース内に枯れ葉をたくさん入れておくのも保温効果があります。
・乾燥しないように
カブトムシやクワガタが住む森はじと〜っとしていますよね。
乾燥を嫌うので、1日1回は霧吹きで加湿しましょう。
アリ・コバエ・ダニ対策
・アリ対策
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/c0722-21-1024x681.jpg)
外で飼育しているとゼリーの甘い匂いにアリがやってくることがあります。
アリがマットの中に入ると、マットの中でアリの巣を作ってしまうこともあるので、
アリを見つけたらアリが入らないように飼育ケースの下に受け皿を置き、水を入れておくのもアリ対策の一つです。
・コバエ対策
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/b0723-12-1024x683.jpg)
カブトムシの飼育環境はどうしてもコバエを呼び寄せてしまいます。
対策としては、コバエ侵入防止シートやコバエが入りにくい飼育ケースで飼育しましょう。
・ダニ対策
カブトムシやクワガタにダニがつく場合があります。
ダニを見つけたら流水につけながら歯ブラシでダニを取りましょう。
ダニがカブトムシにたくさんついていたら、マットにもダニがたくさんいる場合があるので、その時は飼育ケース内のマット自体を変えましょう。
その他
・昆虫ゼリーの買い時
8月末になると昆虫ゼリーが店舗からなくなる可能性が高いです。
成虫をたくさん飼っている場合は、早めに買っておくといいです。
ゼリーの量は、1匹につき1日1個です。
・カブトムシの脱走に注意
![](https://keichiku-gurashi.com/wp-content/uploads/2021/07/b0723-11-1024x683.jpg)
カブトムシの力は強いので、たまに蓋を開けて脱走することがあります。
我が家はふたの上に重しを置いてふたが開かないようにしています。
きょんぴー家
我が家は2年前に初めてカブトムシをもらい、ネットで調べながらなんとなく飼育していました。
これまではオス2匹だけとか、メスだけとかだったので一夏一緒に過ごせればよかったのですが、今年オスとメスがたくさん我が家にやってきたんです。
そして、クワガタを知り合いのおじちゃんが山から取ってきてくれて、我が家は今カブトムシとクワガタがたくさんに!
今回、笈木さんにお話を聞いたことで、虫が苦手なきょんぴーもカブトムシのお世話が楽しくなりました。
親が楽しそうにお世話をしていると、子どもも怖がらず楽しく一緒にお世話ができるようになります。
思わずカブトムシやクワガタが家にやってきた方も、一緒に楽しくお世話してもらえたらと思います。