こんにちは!
産後の母と子(たまに父)の2人っきりの時間が過ぎ、子どもが活発に活動し始める時期になると、親も子も同世代と触れ合える場を探し始めますよね。
今回は京築にも数多くの支援センターや自主保育のサークルがありますが、その中でも一風変わった自主保育の活動を紹介します。
私と息子もお世話になっている行橋市蓑島を拠点とする「こどもの森~M.E.C.A club~(以下、こどもの森)」の未就園児クラスを取材しました。
今年で11期目!「こどもの森」とは?
敷地内には海から砂を運んだ砂場、小屋の横には小さなジャングルジム。
近くの階段を降りていくと・・・目の前は海!!
こちらの自主保育の団体、11年前、北欧で発祥した自然環境を利用した幼児教育や子育て活動である「森のようちえん」を目指して北九州、苅田、行橋のママたちが行橋市蓑島に集まり元々の活動母体である「森のこども園」として活動を開始したのが始まりなんだそうです。
現在の「こどもの森」は前身の「森のこども園」の活動を引き継ぐ形で2020年4月にリニューアルした自主保育の任意団体とのこと。
リニューアルした経緯はそれまでの主に未就園児の母子が対象だった平日のみの活動の幅をぐっと広げ、今後は卒園生も参加できるような活動に発展させていきたいという想いが込められており、学校や幼稚園がお休みの時は卒園生の親子も集まって、20名くらいの活動になることもあります。
現在、小倉南区、行橋、みやこ町、豊前より7組の親子が所属し、活動日である毎週火曜・水曜の10時30分~14時に集まり自然の中でのびのびと過ごしています。
「こどもの森」に通いながら妊娠、出産を経て、数年単位で関わり続けるママ達も多く、中には2年保育を選択し、0~4歳までの子育てを「こども園」で行うママもいるとのこと。
支援センターのようにお世話してくれるスタッフがいるわけではなく、決して楽では無い戸外での活動である「こどもの森」。何がそんなにママたちを惹きつけるのでしょうか?
取材の日に活動に参加していたお2人にこの活動の魅力について聞きました。
魅力その1:みんなで囲むあったかい食卓
「誰かがご飯を作ってくれて、誰かがこどもの見守りをしてくれる。ご飯作るのを邪魔されないし、遊んでるだけで、食事が出来ている。これって最高じゃないですか」そう明るく話し始めてくれたのは、長女が1歳4ヶ月の頃に「こどもの森」に出会い、第2子、第3子を出産、現在3女と共に毎週通い続けているのんちゃん。
「こどもの森」一番の古株で、何でも知ってるスペリャリストです。
「こどもの森」では、毎回ひと家族お米1合と、スープに入れたい具材を持ち寄って、お昼ご飯を作っています。どんな具材が入っているかは、出来上がってのお楽しみ。
時に敷地内の畑で採れたり近隣の畑で分けてもらったりした採新鮮な食材も加わり、食卓はとっても豪華!
この日のご馳走は、舞茸と小松菜の炊き込みご飯と畑のオクラ入り具沢山スープ。匂いにつられて遊んでいたこども達が集まってきます。
「家だとお昼ご飯は毎日こどもと2人っきり。作るのも食べさせるのも億劫な時あるじゃないですか。そもそも、普通に暮らしていたら、何組もの家族で食卓を囲むことって中々ない。こどもにとっても楽しいみたいで、家だと食べなくても、ここではたくさん食べる子達ばかりなんです」とのんちゃん。
食事をしながら、料理のこと、子育てのこと、地域のこと、将来の教育のこと、ママ達の話は尽きません。集まっているのはみんな住んでるところも、子育て環境もバラバラ。この程よい距離感と、「こどもの森」の空気がママとこどもの心を溶かし、何でも相談できる雰囲気を作ってるようです。
魅力その2:だめって言わなくていい
「だめよって言わなくていいことかな」こどもの森の魅力についてそう話してくれたのはさなさん。ほんわかした笑顔が魅力の4歳と1歳の2人男児ママです。
「家だと、自由に過ごさせてあげたい気持ちの反面、汚されたくないとか、ここは触って欲しくないとかの気持ちがあって、だめよって言わなきゃいけない時もあって。でも、ここだと泥んこになっても、多少物の取り合いになっても、大らかに見守れるんです。ま、いっかぁって。ここに来るママ達はみんなそんな感じ」と、さなさん。
こども達は新しいおもちゃがなくても、お菓子がなくても、遊具がなくても、「こどもの森」に来ると、そこにある自然の中から何かを見つけて、工夫して夢中で遊びます。
親の言うことは聞かなくても、同じくらいの年齢のこどもの意見は聞いたりしますよね。つい我が子と1対1だとイライラしてしまっても、こども園だと微笑ましく思えるから不思議です。
時には喧嘩もしながら、歩き始めたばかりの子から、少しお兄さんお姉さんの子まで、くっついたり離れたりしてこども達は思い思いに遊びます。そんなやりとりを少し離れたところからママ達は見守ります。
「同じ釜の飯」を食べて育つこども達、長く通っていると他所の子であっても成長の瞬間を見たときは、自分のこどもと同じように嬉しく感じるようになるそうです。
「私の現実逃避のために来てるのかも(笑)いやいや、この穏やかな空気こそを現実にしたい(切実)」とさなさん。
「この海の先の景色を見てると私の悩みなんてちっぽけなものと思える」とのんちゃん。
晴れた日は国東半島、宇部まで見渡せる絶好のロケーション。こどもたちはあっという間に先に走っていき、ママたちはおしゃべりしながら、少し離れて付いて行きます。
夏は井戸水プールに海、秋は畑で芋掘り。みんなでお祭りに参加することも。
海が寒い季節になったら、どんぐり探しに山へ出かけます。
もっともっと寒くなったら、焚き火をたいて、自分たちで掘った芋で毎週焼き芋をしています。
時には焼きリンゴや、焼きマシュマロも。こうやって過ごしながら、こども達はどんどん成長して行きます。
通い続けている理由は「こどものためというより、ママのため。」とお二人は口を揃えて断言します。結果、こどもも満足して帰りの車の中ではぐっすり。「来るまではきついときもあるけど、今週も来てよかった」と思える瞬間なんだそう。
去年から苅田等覚寺の土地を使わせてもらい、お芋やお米を育てたり、お祭りに参加する取り組みも始めました。地域との関係も模索し続けています。
1人で子育てをしていると、理想と現実の狭間で迷子になってしまいがち。家でのこどもとの1対1の時間を「苦しい」と感じるのは特別な感情ではないはずです。
そんなママ達のモヤモヤした気持ちをほぐすのに「こどもの森」は一役も二役も買っているようです。
こどもの森 1日の活動の流れ
こどもの森の大まかな1日の流れをまとめました。
かっちり決まったものはなく、その日の天気や、こどもの遊び方に合わせて柔軟に過ごし方を変えています。
10:30 集まって始まりのご挨拶
10:40 大人は手分けしてお昼ご飯の準備
こども達は自由遊び(砂遊び、海で探検、山歩きなど)
12:00 みんなでお昼ご飯
12:30 自由遊び
14:00 集まって終わりのご挨拶、解散
※ 月に1回は制作(染物、拾ったシーグラスや貝殻アート、絵の具遊びなど)
川遊びや芋掘りなど別の場所に遠足に行くこともあり。現地集合、現地解散。
12月は松ぼっくりでクリスマスツリーを作りました。
こうやって、毎週過ごしたメンバーは大人もこどもも、みんな仲良し。卒園したママたちとも、活動以外でも集まり一緒に育児をしていく関係が続いていっています。
新規メンバー募集中!
「こどもの森」では新規メンバー募集中!
随時見学を受け付けています。
この記事を読んで、興味を持った方、ぜひ1度遊びに来てみませんか??
お待ちしてます!
こどもの森、こんな方におすすめ!
- 自然の中でこどもを遊ばせたい方
- こどもの育ちを間近で見たい方
- 一緒に育児をする仲間が欲しい方
- とにかく癒しを求めている方
- 「こどもの森」がどんなところか知りたい方
こどもの森概要
団体名 | こどもの森~M.E.C.A club~ |
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ジャンル | 自主保育サークル |
住所 | 福岡県行橋市蓑島 (詳しい場所は連絡を頂いた方にお伝えします) |
駐車場 | あり 約10台 |
活動時間 | おおよそ10:30 ~ 14:00 |
活動日 | 毎週火・水曜日 |
問い合わせ先 | ambluesky2010@gmail.com |